★材料伸度について
ショーツは身幅にゆとりの有るアウターとは違い、実寸以下に作った物を伸ばして体に添わせます。ですから、どの方向にどれだけ伸びる生地を使用するかによって、使う型紙も全く違うのです。
当店では販売しているパターン毎に適切な材料の伸度を設定しております。パターンをお選びになる際は材料伸度に注意して下さい。
詳しくは“伸度表示について”をご覧ください。
●布帛用(ブロード、シフォン、ガーゼ等、ニット以外の素材用)
●1.3倍伸びる素材用(低伸天竺、トリコット、ニットサテン等)
●1.6倍伸びる素材用(天竺、スムース、接結ニット等)
●2倍伸びる素材用(フライス、シャーリング、パターンメッシュ等)
●縦横に大変良く伸びる素材用(ベア天竺、スパンフライス、2WAYトリコット等)
★ショーツ各部位の名称
★材料のパワーバランスについて
ショーツの大半はエッジ部分に何らかのゴム類を縫いつける事で形作られています。
適切な形に仕上げる為には必ず“ゴム類”のパワーが生地に勝っていなくてはいけません。
ゴムのパワーが生地に負けてしまう現象を“パワー負け”と言い・・・
だらんと伸びてテンションが入らなかったり、くるくるとパーマをあてた様にカールしてしまったりします。
履き心地良く美しく縫いあげる為には“パワー負けしない程度に柔らかく薄いゴム”を選ぶ事ですが
それには少々経験が必要です。慣れるまでの練習にはハードピコゴムか広めの幅のソフトピコゴムをお選び下さい。
★ゴムについて
●ソフトピコゴム(本来の名称はピコゴム、コメット)
ごく一般的なショーツ用の飾りゴムです。お手持ちのショーツをご覧ください。だいたい同じくらいの肉厚だと思います。当店ではハードタイプと差別化する為あえて“ソフト”とつけています。既製品では主に8mm幅の物が使用されていますが、家庭用ミシンで縫う場合はパワー負けしやすいので10mm以上の幅の物が縫いやすいでしょう。
●ハードピコゴム(旧ウエスト用ピコゴム、本来の名称はアンダーゴム)
本来ブラのアンダー用ゴムなのですが、家庭用ミシンで縫いやすくパワー負けしにくい為、当店では練習用としてお勧めしています。お手持ちのブラのアンダーをご覧ください。似たのがついていませんか?その肉厚を参考になさって下さい。硬いのでショーツのピコゴムとしては本来不向きです。作り慣れたらソフトピコゴムで挑戦してみて下さいね。
細ゴムの芯が入った平状のゴム。コール数は何本芯が入っているかを指しています。安価で入手しやすいゴムですが、硬さと厚みにかなりの差があります。なるべく薄く、柔らかく、良く伸びるゴムを選びましょう。
●ベイビースキンテープ細幅(本来の名称は編みゴム、コメットテープ等)
コールゴムよりも“薄さと柔らかさ”が必要な時にお選び下さい。肉厚のイメージとしてはソフトピコゴムと同等です。
●織ゴム
最も一般的で入手しやすい広幅ゴム。安価で100円均一でも入手できるお品ですが総じて硬いのでインナーには不向きです。(布帛トランクス等は別)
●ベイビースキンテープ(本来の名称は編みゴム、コメットテープ)
インナー業界では定番ゴムなのですが一般の手芸店ではあまり取り扱いが無く希少です。薄さと柔らかさが抜群のゴムです。肉厚のイメージとしてはソフトピコゴム程度です。
●マイクロテープ2つ折り(中抜きマイクロやストレッチバインダーとも言います)
生地端を挟み込む事ができるストレッチテープです。“ストレッチバインダー”が一般的な呼び方ですが、それだとあまり伸びないタイプの物も含まれるので注意して下さい。開いた時は最も薄く、真ん中の線でカットして伸び度めとしてもお使いいただけます。パワーが弱く生地にテンションをかける事が出来ないのでデザインが限定されます。