パターンにマッチした素材を選びましょう
~生地伸度について~
下着の縫製は材料の知識が最も重要です!
素材にぴったりのパターンを組み合わせて
着心地の良いインナーを作りましょう!ここでは重要な“生地の伸び具合について”ご説明致します。
下着には“ゆとり”がありません。
実寸以下に作った物を伸ばして体に添わせるのです。だからどの方向にどれだけ伸びてくれる素材かと言う事が肝心になってきます。
材料の欄に天竺とたけ書かれていたって、2倍近く伸びる天竺もあればほとんど伸びない天竺もあります。
この二つを同じパターンで作れば仕上がりは当然違ってきます。
逆に言えば同じ伸び具合の素材であれば例え別素材であっても同じパターンでお作りいただけるのです。
“伸び具合”を測る為に重要な“3つの要素”があります
“伸び
その素材がどれだけ伸びるかと言う事です。二つ折りした身生地を10センチもって引きのばし、20センチまで伸びれば“伸度2倍”と言う事、
当店のパターンには全て何倍伸用か表示がございますので、表示と一致する伸度のパターンをお使い下さい。
“戻り”
伸ばした後にどれだけ戻るか?と言う事です。伸びたまま戻らない素材は“戻りが悪い”と言いインナーにはお使いいただけません。
“パワー”
伸ばすのにどれだけの力が要るか?と言う事です。伸ばすのに強い力が必要な物を“パワーが強い”と表現します。
この3つの点に注意して素材選びをなさって下さい。
※下記は代表的なそのグループの素材です参考になさって下さい。
布帛…シフォン、ブロード、ガーゼ等
1.3倍伸…低伸天竺、トリコット(スリップ生地)等
1.6倍伸…天竺、スムース、接結ニット等
2.0倍伸…フライス、シャーリング、パターンメッシュ等
高伸2WAY…ベア天竺、スパンフライス、2WAYトリコット等
★注意★
沢山引きのばして着用する物ほどフィット感が強くなります。
高伸2WAY→2倍→1.6倍→1.3倍→布帛の順にフィット感が強いです。
全く伸びない事を想定している布帛用は非常にルーズで体には密着しません。
この3つの点に注意しつつ素材選びをなさってください。伸び・戻り・パワーの近いものならば同じパターンを使用することができます。
当店のパターンは5種類の伸び具合に対応して設計しています。
希望の素材にマッチしたパターンをお選びください。
素材ごとの着用感の参考になさってください。布帛は、ヒップよりも大きく作りますので少々浮いた感じになります。
写真はヒップ87cmのトルソーにMサイズを着用させたものです
伸度表示についての説明動画へのリンクです。